ブートニエールの中でも人気の白蝶貝ですが、今回はその白蝶貝について調べてみました。ここには書ききれないほどの歴史や特徴など奥深いものですが、興味のある項目をまとめてみました。
目次
白蝶貝とは・・
ウグイスガイ科の二枚貝。貝殻はアコヤガイに似ているが、大形で、殻表は黄褐色、内面は真珠色。真珠養殖の母貝となり、マザーオブパールの層を持つ貝の一種です。
マザーオブパールとは、カキを始めとする軟体動物の貝の内側に見られ、虹色の光沢のある真珠層のコーティングを指す一般的な名称です。軟体動物が分泌するミネラルの混合物で、殻の内側に蓄積し自らをコーティングすることで寄生虫や異物から身を守っています。
マザーオブパールは何色にも見える色合いが非常に特徴的で、そのほのかな輝きは、色合いの印象的なムーンストーンなどにも似ています。真珠層を持たない軟体動物の場合、殻の表面はもっとつるりとしていてムラがなく、むしろ磁器のような外観をしています。
何千年もの間、マザーオブパールは人間によって使用されてきました。古代エジプト人やソマリア人はマザーオブパールを使っていましたし、マザーオブパールの象眼細工もまた、東アジアやイスラムの宗教的な作品において用いられています。西洋では、ヴィクトリア時代のイギリスにおいてマザーオブパールが非常に人気となりました。ヴィクトリア時代の人々は家庭にある道具類、たとえばナイフの柄や宝石箱、ボタンやついたて等にマザーオブパールの象眼細工を施し、飾りつけていました。
1880年代になると、ロンドンの路上で野菜や果物などを売っていた行商人の指導者が、自分達の着古したスーツを何百、時には何千ものマザーオブパールのボタンで飾りつけるようになり、「パーリ―キング」「パーリ―クイーン」として知られるようになりました。彼らが掲げる美学のひとつは「他人に与えよ」ということです。パーリ―キング達の団体は今日にいたるまで慈善活動を続けており、今でも誇りを持って、マザーオブパールで飾ったスーツに身を包んでいます。
マザーオブパールとジュエリーのデザイン
マザーオブパールは象眼細工と彫刻に適した素材です。そのためイギリスではヴィクトリア時代にマザーオブパールが大変人気を博し、当時は柄つきのナイフや宝石箱、ボタンやついたてといった家庭にある道具類の飾りつけにマザーオブパールが用いられていました。ブレスレットやネックレスのペンダント部分に用いるカメオ、衣服や鎧の胸当ての首飾り、ブローチも、マザーオブパールの象眼を施すことで格段に魅力的になります。
もうひとつおすすめの使い方を挙げるなら、男性用のジュエリー、たとえばカフスボタンやタイタック、ブートニエールなどにも、マザーオブパールはぴったりと似合います。加えてマザーオブパールは高級な腕時計の文字盤にもしばしば使われる素材です。穴をあけて糸を通し、モダンで高級感のあるデザインや、エスニックスタイルのネックレスやブレスレットにも向いているでしょう。
結婚式で使用するジュエリーや髪飾りでは、真珠のかわりに白いマザーオブパールを使うのも申し分ありません。マザーオブパールを使えば美しいネックレスやイヤリングもきらきらと光を受けて、虹色に染まることでしょう。白もしくはゴールドの貴金属は、どちらもマザーオブパールによく似合います。
マザーオブパールが持つと言われるパワー
マザーオブパールには財産を増やす効果があると信じられています。また心を落ち着かせ、ネガティブなエネルギーから母親のように所有者を守り、愛情を与えてくれるとも言われます。そのクリスタルヒーリングの効果から、ザーオブパールは子どもが持つとよいと言われる宝石です。加えて、マザーオブパールは直観力や想像力を養ってくれるとも考えられています。
<注意>
クリスタルヒーリングの力と性質は超自然的で既存の型にとらわれないものであり、科学的に立証された手法としては認められていません。有事の際は医師による判断を優先すべきです。何らかの病状が発現した際は、しかるべき免許を保有する医療従事者の指示をあおいでください。
ブートニエールとは・・
男性の上着(ジャケット)のラペル(襟)部分には、ボタン穴があるかと思います。そちらに挿す小さな花束のことをブートニエールといいます。
言語の意味は、文化によって異なりますがフランス語ではブートニエールを「ボタンの穴」、英語では「ボタンホールにさす飾り花」となるようです。
由来は、16世紀に第一ボタンに花を挿すファッションが流行したという説と、中世ヨーロッパで男性が女性にプロポーズした時に渡した花を、女性が結婚を受け入れる返事に花束から花を一本抜いて男性の胸のボタンホールへ挿したという説があります。